高齢になると頻尿になり、尿失禁も起こりやすくなります。頻尿は病気の場合もありますが、環境の変化が最も大きいです。特に施設に入居されて、慣れるまではいろいろな心配事があると思います。高齢者が尿失禁することは当たり前のことです。年とともに筋肉が緩んできます。恥ずかしいことではありません。でも、最初は「こんなことしたことないのに。」と戸惑いと驚きの方が大きいと思います。
「さっきトイレに行ったばかりなのに」 (NG)
たとえば、入所したばかりの利用者さんに、排泄介助が必要な方でおしっこが近いという共通認識があって、その時、トイレに行ったばかりで、また、尿意を訴え、介助が間に合わず、床に尿失禁してしまうことはよくあります。「どうして早く介助してくれなかったんだ!」利用者さんから怒鳴られらときに、言い訳けのように「さっきトイレに行ったばかりなのに・・・」と言ってしまうと、利用者さんの逆鱗に触れることになります。そういうときは、たとえば、周りに聞こえないように、利用者さんの耳もとで、「家とは違う場所だから慣れないうちは、おしっこが近くなる人がいるから心配いりませんよ。」と、まずは利用者さんの興奮を抑えることが必要です。そのうえで「着替えてさっぱりしましょう。」と介助を続けていきます。
「あなたが緊張するのはよくわかる」
施設に入所したばかりで、環境が変わって、緊張感から排尿回数が多くなっているのでしたら、力を抜いてリラックスさせることも大切です。また、自尊心を傷つけない配慮が必要です。知らない人の前で、お漏らししたのだから、ひどく自尊心が傷ついているかもしれません。特に男性の高齢者にとって、自尊心が傷つくことが一番、嫌がられる方が多いです。入所したばかりで、周りとの人間関係がうまくいくだろうかという不安感をお持ちかもしれません。そこで、「あなたが緊張するのはよくわかる」という理解の態度を示して、こわばった相手の心をほぐすことを考えてみましょう。そのときに周りに気づかれないような小声で話す心配りが大切です。介護はよく、心配り、気配りが必要だと言われます。

